値ごろと新価値提供が必須の消費環境
前期(2024年2月期)はコロナが明けて経済が復調。これを受け大手コンビニ3社がいずれも増収増益となり、コンビニ復活を強く印象付けた。ただこれがコロナ前の成長とイコールではないことは言うまでもない。消費環境、競争環境は大きく変わり、従来型のコンビニからの脱却は不可避だからだ。
まず個別企業の状況を見てみる。コロナで大打撃を受けたファミリーマート、ローソンの2社は単体の営業利益(ファミリーマートは事業利益)が2桁増となり、コロナ前の19年度をも上回った。セブンイレブン・ジャパンは上期の平均日販が史上初の70万円超えとなるなど、引き続きトップラインを押し上げている。営業利益は19年度時点に今一歩届いていないが、着実に利益を積み増している。