「32年ぶりに売上高が過去最高を更新――」。百貨店各社が相次いで好決算を発表する中、ひときわ目立ったのが松屋だ。24年2月期は総額売上高(旧来の売上高に相当)が1149億円(前期比31.2%増)、営業利益29億円(同8.5倍)となった。なかでも銀座店の総額売上高は1018億円となり、92年2月期の863億円を上回った。牽引役はインバウンド消費だ。銀座店(冒頭写真)の免税売上高は337億円と前期比313%増。19年度比でも83%増となった。
だが一転、25年2月期の同社計画は1220億円(前期比6.1%増)、営業利益25億円(同15.9%減)。訪日外国人が牽引する態勢は変わらないものの、今期はEC展開を予定していることもあり保守的な予想となった。