ファミリーマートとローソンが商品の共同輸送に乗り出す。4月11日から東北の一部地域において、冷凍食品を対象に両社の荷物を同じトラックに混載し、拠点間輸送を集約する。実験を除き、両社が本格的に共同輸送を行うのは今回が初となる。

 ファミマとローソンは現在、宮城県・岩手県の各在庫拠点から秋田県の配送拠点への輸送便をそれぞれ運行している。今回、この体制を見直し、輸送車両にスペースが発生する場合に1台に積み合わせて運ぶようにする。ファミマが宮城県多賀城市の物流施設から同社の商品を積んで出発し、盛岡市にあるローソンの物流拠点でローソンの商品も積む。その後、それぞれが持つ物流拠点に届ける。

 対象商品はアイスクリームや氷、惣菜などの冷凍食品全般。共同輸送を実施する日は、物流が比較的安定している4〜6月と9〜11月の、火・木・金曜日で積載量条件が合致した日としている。この取り組みによるCO2 排出削減量は1回あたり56kg-CO2(距離換算で約120㎞)を見込む。

 ファミマとローソンは、2020年8月と22年2月に行われた大手コンビニ3社の共同配送実証実験に参加。その後、協業の実現に向けて協議を進め、この度諸条件が合致したこと、トラックに混載するスキームが整ったことにより共同輸送が実現した。両社は今後も他エリアへの拡大を検討しながら、物流の効率化に取り組むとしている。

ファミリーマートの多賀城市の物流拠点(冒頭写真はローソンの盛岡市の物流拠点)