イトーヨーカ堂は1月31日、正社員の早期退職と本社移転を決めたことを明らかにした。

 早期退職は旧ヨークと合併する前の旧イトーヨーカ堂の45歳以上の正社員が対象で、本部と現場の両方を含む。2月末ごろまでに希望者を募る。応募者には「特別転進支援」を実施する考え。退職金を割り増すとともに、転職支援も行うというもので、転職支援先はグループ内外を問わない。

 希望退職はコスト削減を目的としていない。構造改革を進める中で、成長戦略に掲げている食品部門、食品製造会社のピースデリ、ネットスーパーなどへの配置転換を進める上で、衣料などこれまでのキャリアを生かせない人材も出てくることが予想されることから、自身のキャリアを生かしたい人材に対し支援を行うのが狙い。今回の希望退職は構造改革の中に組み込まれてはいない。

 また本社を現在の千代田区二番町のセブン&アイ・ホールディングスのビルから、イトーヨーカドー大森店近くの品川区内に移転することを決めた。移転時期は今夏ごろまで。旧ヨークも含めた移転となる。コスト圧縮につなげるとともに、店舗近くに本社を構えることで、政策のPDCAの回しを早める狙いがある。