四つの課題を抽出し24年問題対応を加速
食品メーカーが共同出資で立ち上げた物流会社F-LINEが〝呉越同舟〟の物流改革を急ピッチで進めている。四つの注力分野を策定し、差し迫った問題に対応するとともに、2024年以降に向けた取り組みも推進。持続可能な食品物流構築の牽引役としての役割を強めている。
同社は味の素、カゴメ、日清オイリオグループ、日清製粉ウェルナ、ハウス食品グループ本社、Mizkan(ミツカン)の6社による協議体「F-LINEプロジェクト」が母体となって19年に発足した。これを発展させ、22年春に「第2期プロジェクト」を始動。さらに昨年には物流改革の専任部署として「物流未来研究所」をF-LINE社内に設置した。同所長の平智章氏は、「24年問題で物が運べなくなる危機が迫っている。時間軸が見えていることなので、そこからさかのぼって今やるべきことをより明確化してやっていく」と取り組み姿勢を説明。専任組織が6社をとりまとめ、さらには取引先も含めて議論を進めながら、協働体制の具現化に向けた歩みを加速させている。