中間流通機能会社5社を来春合併へ
「社内も私も葛藤があった」。三井食品の柴田幸介社長が内心をそう打ち明けるのは、来年4月予定の三井系中間流通機能会社5社の経営統合だ。現在三井食品は三井物産の中間持株会社、三井物産流通ホールディングス(MRH)の子会社としてぶら下がっている。この体制になったのは3年前の20年6月だが、今回は同じ子会社のベンダーサービス、リテールシステムサービス、物産ロジスティクスソリューションズ(物産ロジ)の3社を含めた5社が経営統合し、一つの会社となる。新たな社名は「三井物産流通グループ」となる予定で、約20年続いた三井食品の名前は消えることになる。
もともと三井物産がMRHを設立した目的は、傘下4社の連携強化にあった。三井食品は物産ロジのネットワークを活用したNBの物流請負、ベンダーサービスとはPBのパッケージ開発で連携するなどの実績を上げてきた。