外食を楽しみたいと消費者が値上げを許諾
2024年の外食の動向を予想することは難しい。24年上期は緩やかな回復基調が続くと思われるが、同下期は春の賃上げや物価の動向で様子が大きく変わってくる。中長期的には、人口減少の影響などもあり、国内の市場規模縮小は避けられない。
日本経済はデフレからインフレへの転換期に差し掛かっている。食品などの生活必需品やエネルギーなどの物価が上昇し、賃上げが追い付いていないため、実質賃金は19カ月連続のマイナス(23年10月まで)が続いている。24年春の賃上げが消費者物価指数を上回らないようであれば、外食需要に予想以上のブレーキが掛かる可能性もある。懐具合に余裕のない消費者が増えてくれば、自ずと家計支出における外食のシェアは下げられ、中食へのシフトが進むことも想定される。