サンドラッグは11月29日、キリン堂ホールディングス(HD)の完全親会社の株式33.4%(668万株)を米ファンド・ベインキャピタルが投資助言を行う投資ファンドより取得すると発表した。これによりサンドラッグはキリン堂HDの株式を間接保有し、持分法適用会社とする。取得金額は非公開。取得日は来年2月を予定している。

 キリン堂HDは2020年9月にベインキャピタルと組んでMBOを行い、21年1月に上場廃止となっていた。非上場化することで敵対的買収を防ぐとともに、経営力の再強化を図ってきた。

 サンドラッグは今般の提携の狙いについて、「自社のオペレーション構築力、医薬品・H&BCの販売力、顧客のニーズに合わせた店舗づくりのノウハウと、キリン堂HDの店舗におけるサービス品質、特徴あるPBなどの強みは補完関係にある」と指摘。また出店エリアに重複が少ないことから効果的な店舗運営が可能であるとし、両社のシナジー最大化に向けて協力を進めるとした。

 現在、業界第5位のサンドラッグの22年度売上高は6904億円。キリン堂単体の同売上高は1358億円で、両社を単純合算すると8262億円。業界第4位のコスモス薬品(8276億円)と肩を並べる規模となり、業界6位のスギHD(6676億円)との差が開く。大手ドラッグストアの上位争いが激しさを増しそうだ。