キリン堂ホールディングス(HD)は、4月19日、寺西忠幸代表取締役会長が代表取締役を退任し、相談役となる人事を発表した。5月30日開催予定の定時株主総会で退任が決まる。

 寺西会長は、1955年に個人経営の「キリン堂薬局」を大阪で開業。58年には、薬局店舗営業と薬品製造業を目的として大阪市都島区に(株)キリン堂を設立、以来、直営を中心に店舗網を拡大してきた。03年には息子の豊彦氏に社長の座を譲ったが、積極的に店舗網を拡大する中で利益率が低下したことから、09年に寺西会長が社長に復帰。経営の立て直しを図ったのち、12年、会長に就任し、豊彦氏を社長職に戻した。

 なお、キリン堂HDは、業界の競争激化を受け、21年1月、国際的な投資会社「べインキャピタル」の傘下企業によるマネジメントバイアウト(MBO)で上場を廃止、現在、非上場で競争力強化を進めている。