イオンは10月25日、グループ全体の物流構造改革に向け、ロボットの制御技術開発を手掛けるMujin(ムジン)とパートナーシップを締結すると発表した。提携の第1ステップとして、イオンは、2026年までにムジンのロボット技術を活用した次世代型の自動倉庫を新設する。その後、同様の自動化モデルをグループ内の既存倉庫にも導入していく。

 イオンは2000年代前半にサプライチェーン改革を実行し、グループ共通の物流ネットワークを構築。小売事業の出店成長とPBを中核とする商品戦略を進めた。 しかし改革から20年以上が経過し、事業規模の拡大で物流が複雑化したほか、脱炭素・インフレといった新たな課題への対応が生じたため、この度グループ全体の物流ネットワークを再構築するに至った。

 ムジンは、物流DXに関する高い技術力を持ち、物流現場へのロボット導入など豊富な実績を誇る企業。 イオンはこうしたムジンをパートナーに迎えることで、グループ中計の一つ、「サプライチェーン発想での独自価値の創造」における物流領域での改革を加速する狙いだ。