アークスは5月2日、岩手県で4店舗を展開する食品スーパー、みずかみとの経営統合に向けた基本合意を結んだと発表した。5月8日以降デューデリジェンスを行い、7月4日に最終契約を結ぶ予定だ。アークスの子会社で岩手県を地盤とするベルジョイスとの経営統合も視野に入れつつ、今後スキームを詰める。

 みずかみは遠野市に本社兼旗艦店を構え、他に釜石市、花巻市、大槌町の3店を含む4店舗を展開。CGCなどのグループには非加盟の独立系地場企業で、前期業績は売上高34億円、経常利益800万円だった。

 接近は昨春みずかみ側から。「『企業が元気なうちに地盤と従業員を守っていきたい』との意向」(アークス古川公一副社長)を受け、協議をスタート。アークス側の決め手となったのは、旗艦店のアクティマーケットプレイス遠野店が18億円を売る遠野市内の一番店であること。またベルジョイスと共にドミナントを形成できる点も評価した。1999年には旧ジョイスのザイコーストア買収時に、店舗の一部をみずかみに分割した経緯もある。

 古川副社長は「規模は大きくなくとも、1店舗あたりの売る力は強い。これまでもそうした力のある企業はグループに迎えてきたが、今回も同様。今後もこの方針にブレはない」と語る。またみずかみの屋号は経営統合後も維持していく意向だ。