セブンイレブン・ジャパンが今年、創業50周年を迎える。それに合わせて4月20日、取引先、関係者約700人が出席した記念式典をグランドプリンスホテル新高輪国際館で開催した。

 これに先立ち行われたメディア説明会では、冒頭、永松文彦社長が挨拶。「1974年5月に東京都江東区の豊洲に1号店の出店を開始。それから50年間、『近くて便利』をテーマに距離や時間の利便性、そして質の高いおいしい新商品を提供して成長してきました。次の便利のために地域や人とのつながりに、より一層目を向ける必要がある」として、新たに目指す姿「明日の笑顔を 共に創る」を掲げ、「健康」「地域」「環境」「人財」の四つのビジョンで「生活習慣病」「少子高齢化」「地域の過疎化」「環境問題」といった社会課題を解決していく意向を示した。

 まず「健康」では「食のおいしさ」と「健康」を両立させることで、健康な社会の実現を目指す。具体的な取り組みの一つがお客の健康志向に応える「お店で作るスムージー」の取り扱い強化だ。現在、約3800店での販売を今年度中に全国に展開する。規格外で廃棄されていた野菜や果物を活用することで、廃棄ロスの削減でも貢献するとした。また健康を支える商品・品揃えには、栄養強調表示基準を満たしたフレッシュフード比率を現在の8%から30年には50%まで引き上げる予定だ。

 二つ目の「地域」では、各地域の原材料を使用した商品を開発し、地産地消の比率を現在の6%から30年に30%まで引き上げる。中でも野菜・果物はこれを5割まで拡大する予定だ。まずは麺類で使用する国産小麦の100%化を目指し、順次パンなど他のカテゴリーにも広げていく。このほか、これからの地域社会の変化に備え、新コンセプトストア、シップストアの開発にも取り組む。

健康と食のおいしさを両立

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