創業122年の歴史を持ち、北海道で最後まで残った地場資本の百貨店、藤丸(帯広市、冒頭写真)が1月末に閉店する。ピーク時に145億円(1992年8月期)を数えた売上高は、インターネット通販などの普及、コロナ禍による来店客の減少で、46億円(2022年8月期)と3分の1以下に減少。営業赤字は8期連続にまで伸びた。店舗は現行の耐震規定を満たしておらず、大規模な改修工事が必要なこともあって、藤本長章社長ら創業家一族も事業存続を諦めざるを得なかった。

 藤丸は1900年(明治33年)、富山県出身の藤本長蔵氏が帯広で創業した呉服店「北越呉服」を前身とする。30年(昭和5年)に百貨店に業態転換し、50年に現在の商号に改めた。藤本長章氏は創業家の4代目で、十勝地方を代表する老舗企業だ。

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