コンテナ・パレット・オリコンなど容器洗浄機で6割以上のシェアを持つ

 食品を入れるコンテナなど容器の衛生レベルの向上は、安全・安心な食品の提供に不可欠だ。クレオは食品を中心にした製造・物流現場で使用する容器の洗浄機を提供している。

 同社は1976年の創業以来一貫して食品工場の衛生に携わってきた。小売業や卸売業、物流企業などでも高く評価され、容器を洗浄する洗浄機市場で6割以上のシェアを誇り、1万拠点以上で採用されている。洗浄に関して長年培ったノウハウが食品業界を中心に厚く支持されている。 

 例えば、某食品スーパーのプロセスセンター(PC)では、食品を入れるコンテナを1日に5万個程度も扱うが、安全・安心な食品を提供するためにコンテナも常にきれいに洗浄されている。その際に力を発揮するのがクレオの容器洗浄脱水機(冒頭写真)で、1時間に2000ケース程の容器を洗って一気に脱水するので、すぐにきれいなコンテナを使用することができる。洗浄機の導入にあたっては事前に工場でラインを組んで試運転してから搬入するので、数日で稼働できる体制も整えている。 

 また衛生レベル向上に欠かせないのが洗浄剤。クレオでは洗浄機用洗剤に加え、スライサーなどの製造機器や、フード、床など工場内の清掃で使用する様々な洗浄剤を取り扱い、衛生に厳しいコンビニの惣菜工場などにも採用されている。 さらに従業員の清掃では手の行き届かない様々な設備でのリセット清掃サービスも提供し、工場内全体の衛生に携わっている。足元ではフリーザー自体の清掃や、その洗浄剤への問い合せが増えているという。 

従業員が難しいリセット洗浄を提供
洗浄機の無償チェックレポート

 名倉豊夫社長は「当社は洗浄機だけではなく、洗浄剤、殺菌水生成装置など様々なツールを取り扱っており、洗浄対象物の汚れに応じて最適なツールを、洗浄方法とセットでご提案します。その範囲は容器などの洗浄機に限らず、製造機器など工場全体の衛生関連のお悩みはすべて当社にお任せください」と力を込める。

名倉豊夫社長

現場第一主義で全国にサービスネットワークを構築

 洗浄機、洗浄剤といったハード面だけでなく、洗浄を極めるサニテーション技術のソフト面からも衛生をサポートしている。

 同社の洗浄剤を使用していれば、定期的に無償チェックの巡回サービスを実施。洗浄機の状態確認や洗浄評価で衛生周りの注意事項をまとめ、報告書として毎回提出する。また現場で作業する従業員を対象に、衛生レベルが低下するリスクや洗浄剤の使用方法などをテーマにした衛生講習会を実施し、衛生に対しての知識・意識の底上げを図っている。

講習衛生会を実施して従業員の衛生に関する知識、意識の向上を図る

「当社は現場第一主義でユーザー様と一緒に衛生課題を解決しています。デモンストレーションを通じて衛生的な清掃・洗浄方法についてご案内し、衛生的な洗浄が定着するために洗浄マニュアル作成の支援も行っています」(名倉社長)

 また全国の主要都市に拠点があり、問い合わせがあればスピーディーに訪問できるようにしている。最適な洗浄機や洗浄剤を提案する営業部隊だけでなく、常に巡回チェックする定期巡回部隊、衛生の課題を解決するサニテーション部隊、機械の不具合を解決する修理部隊を各拠点に配置。地域に密着した各部隊が連携し、ユーザーの様々なニーズや悩みをいち早く解決する一貫体制を整えている。「お客様からは『洗浄機、洗浄剤がほしい』という声をお聞きするが、ニーズの本質は『工場内の衛生レベルを上げたい』という部分です。そういったニーズに全国どこでもすぐに現場に対応できることが圧倒的なシェアをいただいている要因だと自負しています」と名倉社長は洗浄・衛生全般に関する自信を示した。

 クレオは「省人化」「安全・安心」「CO₂削減」「食品ロス削減」のサステナビリティをテーマに掲げ、9月の国際物流総合展とフードセーフティジャパンに出展。物流業界向けにコンテナやパレットなど、食品製造業界向けに食材や器具などの衛生に関する悩みの解決策を提案していく。

 このサステナビリティをテーマに小売業やメーカーの光熱費が高止まりしている中で、水や電力、熱量などのエネルギーを効率よく使う洗浄機の提案にも力を入れている。工場やPCの人手不足が深刻化していることから、洗浄機の前後工程の自動化も推進。名倉社長は「省人化、さらに無人化を進めるための洗浄機のニーズが高まっています。そして熱エネルギーを再利用できる省エネ設計の新たな洗浄機を開発、提案していきます」と今後の展望を語った。