経済産業省は6月1日、2021年のキャッシュレス決済比率が32.5%になったと発表した。30%を超えたのは初となる。その内訳はクレジットカードが27.7%、デビットカードが0.92%、電子マネーが2.0%、コード決済が1.8%。
経産省はキャッシュレス決済比率を25年までに40%程度、将来的には80%まで上昇させることを目標に掲げている。19年10月から20年6月までの期間、消費税引き上げに合わせてキャッシュレスポイント還元事業を実施し、クレジットや電子マネーによる決済を促進してきた。ポイント還元事業終了後もコロナ下の非接触需要で普及が進み、16年に20%だったキャッシュレス決済比率が18年24.1%、19年26.8%、20年29.7%と拡大してきた。
ただ、Suicaなどの電子マネーは16年比で0.3ポイント増にとどまっているほか、18年にペイペイが実施した100億円キャンペーンを皮切りに事業者が急増したコード決済は0.05%から21年は1.8%へ増えたに過ぎず、コード決済の普及が進んでいないことが明らかになった。クレジットカードがキャッシュレス決済の大半を占める状況はしばらく続きそうだ。