生き残るためのデジタル改革を断行

 ここ数年、中国のスーパー業界は全体的に低迷しており、特にコロナ禍などによる消費鈍化の大きな衝撃を受け、苦境に喘ぐ企業が続出している。これとは対照的に、積極的に経営戦略の再構築で活路を見出した企業もある。ローカルスーパーチェーンの「山西美特好連鎖超市」(美特好、中国読みでメイトゥハオ)は、DXで難局を乗り越え、再成長を果たした優良企業として注目を集めている。

 同社は2015年からライバルに対抗するため安売りに走り、かえって客離れ、売り上げ減少、収益力の低下を招いた。結果、数十店舗を閉鎖せざるを得なくなったが、それ以降も販売低迷からは抜け出せなかった。こうした中、美特好の創始者で、同グループの会長である儲徳群は、環境変化に対応するべくDXを断行することを決断。15年、同社のEC業務を行う会社「全球蛙(グローバルリープ)」を設立し、ネット通販のアプリを17年10月にリリース。最初の3カ月で登録会員は100万人を超えたという。

この記事の購読は有料購読会員に限定されています。
まだ会員登録がお済みでない方はこちらから登録ください。
有料購読申込

すでに会員の方はこちらから