セブン&アイ・ホールディングスは2月1日、事業会社のそごう・西武について株式売却に向けた検討を進めていることを明らかにした。発表資料によると、「あらゆる可能性を排除せずに」検討を行っているとしている。

 そごう・西武をめぐっては、米国の投資ファンド「バリューアクト・キャピタル」社がセブン&アイに対し、1月25日に公開書簡を送付。コンビニ事業への経営資源の集中化を求めていた。

 百貨店事業のそごう・西武は、2006年にセブン&アイが子会社化。近年は業績悪化に伴い、構造改革を推進。16年度から20年度にかけて不採算店舗を13店舗閉店(23店→10店に)したほか、20年度には地方店の2店舗を減積、また18年度比で1500名の人員適正化を行っていた。一方で成長戦略として、商圏分析を徹底し、郊外型2店舗のSC化を実施。また外商や商事事業などの非店舗事業の拡大を進めていた矢先だった。

 そごう・西武の今期業績予想は、営業収益4576億円(前期比3.9%増)、営業利益は45億円の赤字で、2期連続の営業赤字となる見通しだ。

(写真は池袋西武、2021年7月撮影)