ファーストリテイリングが1月13日に発表した2022年8月期第1四半期(21年9~11月期)の連結業績が市場予想を上回り、増収増益となった。業績への不安が解消されたことから、翌日の14日には下落傾向が続いていた株価が4770円(8%)高の6万3910円と急反発した。

 収益の3本柱である国内ユニクロ、中国大陸ユニクロ、ジーユーの減収減益を、売上構成比が約10%の、その他アジア・オセアニア、北米、欧州地区ユニクロの増収増益で補う形となった。コロナ禍による各国の営業規制が残る中、グローバルにビジネスを展開しているリスクヘッジ効果が出ている。北米の黒字化、欧州の大幅な増収増益、マレーシア、インドネシアなども増収増益となり、世界で稼ぐというファストリならではの真骨頂を発揮している。

 ファストリは、前期は国内外の根強い巣ごもり需要を取り込み、過去最高益(前期比88%増)となったが、今上半期(21年9~22年2月期)はその反動減を織り込み減収減益で計画。しかし第1四半期はその計画を覆す増収増益となったわけだ。だが、多くのステークホルダーが先行きに懸念を持つのは、収益の70%超を占める主力の国内ユニクロと中国大陸ユニクロに失速感が漂っているところだ。

この記事の購読は有料購読会員に限定されています。
まだ会員登録がお済みでない方はこちらから登録ください。
有料購読申込

すでに会員の方はこちらから