コロナに始まり、コロナに終わった2021年。スーパーマーケット(SM)業界の売り上げの上振れは依然続くものの、足元では食品価格の値上げ、人手不足感の再燃など、コストアップ要因が徐々に経営を圧迫し始めている。そんな中、「価格より質の競争を」と業界に呼びかけ、自らも同質化競争からの脱却を目指すのがライフコーポレーションだ。ネットスーパー、独自商品の展開など、コロナ禍で挑戦を続ける岩崎高治社長に2022年の展望を聞いた。

PB「ビオラル」の商品開発、店舗展開を加速

 ――2021年はどんな1年でしたか。

 岩崎 依然として新型コロナウイルス感染症が猛威を振るい、我慢を強いられる環境が続きました。そうした中、当社が取り組んだのは「守る、攻める、変える」です。まずは従業員、お客様の安全安心の確保が第一ということで、「守る」施策として、店内環境の整備を徹底。ワクチンが接種しやすいよう特別有給休暇制度を新設するとともに、職域接種や自主的な抗原検査を実施しました。第5波のさなか、頑張ってくれた従業員の方々には本当に感謝しています。せめて年始はゆっくり休んでもらおうと、商業施設から要請のあった2店を除き、正月三が日の休業を決めました。

 ――「攻める」「変える」ではどんな施策を。

 岩崎 今がまさに小売業の力が試される時だとして、お客様のニーズに対応したネットスーパーの強化、ナチュラルSM事業「ビオラル」の店舗拡大、PB開発に力を入れてきました。改装もこの下期、過去最大の規模で実施しており、これが必ず来年度にも生きてくると考えています。本来、21年度は第6次中期経営計画の最終年度でした。が、この間コロナで中断してしまったこともあったので、22年度を改めて「第6次中計の完成の年」と位置付け、諸課題のクリア・達成に向けて取り組んでいきます。

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