D2C(ダイレクト・トゥ・コンシューマー)ブランドに売り場を貸して、売り場運営や販売促進のサポートをする、体験型の「売らないテナント」が大手百貨店に広がっている。

 先鞭をつけたのは脱百貨店を進める丸井グループで、2020年8月に新宿マルイ本館1階の一等地に、米国発の体験型店舗「ベータ(b8ta)」を誘致したのが始まりだ。オーダースーツの「ファブリックトウキョウ」やフリマアプリの「メルカリステーション」などに加え、スタートアップ企業も続々入店している。売り場運営や接客は主に丸井のスタッフが担当し、出店者は家賃や出店手数料を支払う仕組みになっている。丸井は24店舗の商業施設を展開しており、合計売り場面積は約40万㎡。現在このうち10%が「売らないテナント」だが、これを25年度末までに30%まで高める大胆な構想を描いている。

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