メルカリは10月28日、物流サービスの企画・開発・運営を行う100%子会社のメルロジを設立、新規事業を開始すると発表した。

 メルカリのタッチポイントを基盤に、データとテクノロジーを活用した新たな集荷物流網を構築する。配送はパートナーとの連携で行い、トラック・倉庫など自社アセットを持たない形で事業を展開する。

 目指すのは付加価値型のサービス提供だ。例えば、メルカリが持つ月間利用者2000万人の取引データをもとに、より荷量が多い場所を特定するなど、集荷の精度を上げることで効率的な集荷物流網を構築する。

 また、現在実証実験中の、商品を持ち込むだけで発送が完了する「梱包レス発送」を広げるほか、2022年春には発送前の商品のクリーニング、リペアといったサービスも導入予定。顧客体験の向上を図る。

 24年までに、現在全国約1000カ所で展開している「メルカリポスト」を全国8000カ所に拡大し、メルカリの利用方法が学べる「メルカリステーション」と合わせて自社のタッチポイントとして活用、集荷効率を最大化する。

 今後はメルカリグループ内の物流領域のさらなる効率化に加え、自社集荷物流網の開放にも取り組む。グループ会社のソウゾウが展開するECプラットフォーム「メルカリShops」の出店者向けに、出品・梱包・発送代行を担うサービスを提供するほか、中長期的にはメルカリポストを活用した他社ECの返品発送対応、グループ外のネットショップ出店者に対する保管・発送サービスの提供も見据えるとした。

メルロジのスキーム図