タイは今年3月下旬から新型コロナウイルス第3波と呼ばれる状況に陥っている。バンコク都内の高級バーでクラスターが発生し、タイミング悪く4月13日からタイの旧正月だったため、感染を知らずに帰省した人からタイ全土に感染が拡大。事態を重く見たタイ政府や実質的に対策を実施する各自治体は段階的に緩和してきた規制を再び厳格化、飲食店における店内サービスは一切禁止とした(5月17日にバンコクは飲食店の店内サービスを条件付きで再開)。ちなみに、タイ保健省の5月16日発表によれば、同国の累計感染者数は10万1447人、累計死者数は589人。
現在、タイ政府はインド、パキスタン、バングラデシュ、ネパールからの入国を一切禁止しているが、日本などからの商用ビザなどを保有する人の入国は認めている。ただ、平常時のような渡航はいまだできない。主に観光でタイを訪れた日本人は、2019年に初めて年間180万人を突破(タイ・観光スポーツ省発表の統計)したが、タイを訪れる外国人で最も多い国籍は中国で、同統計によれば、その数は約1099万人(19年)に上る。