小商圏対応で都内の高齢単身世帯と子育て世代を取り込む。ライフコーポレーションは1999年に開店した東向島店(東京都墨田区)を10月28日、改装オープンした。同店には駐車場がないことから、来店客は近隣の地域住民に絞られる。商圏の年齢別人口構成比では70代以上の高齢世帯と、次に多い40代以上の子育て世帯が多く、徒歩や自転車での来店客が多い。そこで売り場面積は450坪弱と広くはないが、食品から日用品、ベビー・ペット用品、衣料品までワンスストップで揃えられるように最新の什器に入れ替え、棚効率を上げた。改装では、セミセルフレジ7台前後を新たに導入することでレジの待ち時間を削減し、利便性も高める。

 1階の食品売り場を刷新し、冷凍食品やアイスなどを拡充。精肉売り場では専用の「冷凍お肉コーナー」で冷凍ケースも新たに設置し、そこに500g~2kg前後の大容量サイズの冷凍肉を展開。こだわりの鹿児島県産桜島鶏の手羽先やささみ、それを使った餃子を1kg700円前後で提案。さらにブラジル産の2kgのもも肉も販売。近隣には業務スーパーやオーケーが出店していることから、それに対抗して大容量品の提供で価格に敏感な地域の客層に対応する。惣菜とベーカリーの品揃えも充実。パンコーナー「小麦の郷」では100円台で手軽な価格帯の自社製造パン20品前後を品揃えした。青果売り場では「ひだまりの郷」を設置。近郊で採れた野菜・果物をコーナー化して提供している。

 2階ではベビーフードをコーナー化し、売り場面積を拡大。徒歩でしか来店できない子育て世代が購入しやすいように、フードや用品の付加価値商品を幅広く揃えた。同じく徒歩移動が主な高齢者にも配慮、介護用品や衣料品の売り場を広く取り、買いやすいように工夫している。

 東向島駅は東武伊勢崎線沿線で東京スカイツリー開業以降、その地域周辺の再開発が進み、単身世帯やファミリー層が流入している。それを見込んでオーケーなどが出店し、競争も激化。ライフでは近くの押上駅前にある旗艦店のセントラルスクエア押上駅前店や既存店の改装で店舗力を高め、豊富な品揃えで都内に増加している子育て世代を取り込む狙いだ。

  • 電話番号:03-3612-7611(受付時間:開店~21:00)
  • 住所:東京都墨田区東向島4-3-7 
  • 営業時間:9:30~22:00
    ※営業時間は店舗の人員状況等に応じて変更あり
  • 駐車場台数:なし
精肉売り場では専用冷凍コーナーを新たに設置
ベビーフードをコーナー化