先行企業も実店舗の落ち込みをネットでカバーできない
専門店各社がECシフトに舵を切った。背景にあるのは、ビジネスモデルの転換なくして企業存続はあり得ない、という今までにない強い危機感だ。
新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、特に苦戦を強いられているのがアパレル業界だ。市場が縮小一途の中、2019年度は暖冬の影響で大手の決算は総崩れとなった。そこに追い打ちをかけたのがコロナだ。4月7日発出の緊急事態宣言の全国拡大以降、大手チェーンの路面店を除き、衣料品店は軒並み休業状態。5月15日にはレナウンが経営破綻に陥るなど、ファーストリテイリングの柳井正会長兼社長をして「戦後最大の危機」と言わしめる焦眉の事態となっている。