年明けとともにスーパーマーケット(SM)3社のトップ交代が発表された。
イズミヤは1月1日付けで梅本友之取締役執行役員(左)が昇格し、代表取締役に就任した。前任の四條晴也氏は、昨年12月31日付で社長を退任し、1月1日付で顧問に就任している。
新社長の梅本氏は、1959年9月生まれの60歳。82年にイズミヤに入社、労組の中央執行委員長を経験したのち、サンローリーの専務、社長を経て昨年4月イズミヤの取締役に就任した。
カスミも1月7日に社長交代を発表。3月1日付で、山本慎一郎専務取締役上席執行役員・ロジスティック本部マネジャー(兼)ビジネス変革室マネジャー(真ん中)が社長に就任する予定で、石井俊樹社長は、相談役に退く。
山本新社長も梅本社長と同じく、59年7月生まれの60歳。78年に三徳に入社後、マルト、マーケティング会社、コンサルティング会社を経て2013年にカスミに入社、翌年、ロジスティック本部マネジャーに就任した。18年には、ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス(USMH)のICT本部長も兼任するなど、入社以来システム部門を管轄。その経験を評価した石井社長が、「食品スーパーを取り巻く環境が激変する中、デジタルや物流まわりの改革スピードを上げるには、この分野に詳しい山本氏が社長にふさわしい」と判断、社長交代が決まった。
サミットも今年4月1日に社長が交代する。竹野浩樹社長は、代表権のない会長に就任。代わって、取締役専務執行役員の服部哲也氏(右)が社長に就任する。竹野社長は、子会社のサミット・コルモの社長も退任し、こちらは、上小城(かみこじょう)秀幸代表取締役執行役員がその後を引き継ぐ。
サミットの新経営陣は、服部氏が64年3月生まれの55歳、上小城氏が72年5月生まれの47歳といずれも若い。服部氏は87年入社のプロパー社員だが、上小城氏は、住友商事の出身だ。
竹野社長は、サミットの代表権が外れる一方、出身母体の住友商事のライフスタイル・リテイル事業本部長に就任することが決まっている。
今年はオリンピック景気が期待される一方、終了後の景気の冷え込みを指摘する声もある。しかも、人口減少・人件費アップという流れも解消される見込みはない。この厳しい環境下で新たに就任したトップが、どんな舵取りをするか、注目が集まりそうだ。