日用品卸大手2社が物流で手を組む。PALTACとあらたが今年7月から西関東エリアで共同配送を開始した。持続可能な流通インフラの「共創」を目指す取り組みの第1弾との位置付けで、今後他地域への拡大やさらなる協働の可能性を探っていく。
今回始めた共同配送は、従来、神奈川にあるPALTACのセンターと千葉にあるあらたのセンターのそれぞれから、同じ東京の小売店に運んでいた物流を見直したものだ。両社の拠点と納品先店舗の位置関係を踏まえ、あらたの出荷を神奈川のセンターに変更。併せて配送ルートを最適化することで、2社の荷物の共同配送が可能になり、一括納品が実現した。

これによりトラックの台数が削減され、必要なドライバー人員が減少。積載効率が上がり、かつ配送距離も短縮したことで、物流コストの改善、CO2排出量の削減も図られた。また、店舗側も荷受け回数が集約され、作業負担の軽減となった。
今後両社は他の配送先店舗や地域での共同配送をはじめ、非競争領域におけるさらなる協働の可能性を模索し、順次展開していく考え。さらに、取り組みを通じて培ったノウハウを協働ネットワークの拡大に活用、持続可能な流通インフラの共創をサプライチェーン全体へと広げる展望も掲げている。