親会社が後押しし、ローソンのリテールメディア戦略がいよいよ動き出す。

 三菱商事とKDDIは9月1日、リテールメディア事業会社の新設を発表した。両社はそれぞれ50%ずつ出資し、合弁会社「クインタ」を設立。ローソン店舗に設置したデジタルサイネージを活用し、コンテンツ配信サービス「ローソンビジョン」の運営を開始する。サイネージは今後、2027年夏までに首都圏と関西圏を中心に約3000店舗へ拡大、その後全国展開を目指す。クインタの社長にはKDDIの八木沢大樹氏、副社長にはロイヤリティマーケティング専務の髙木朋行氏が就く。

 ローソンビジョンでは、店舗で販売する商品情報に加え、ローソンで取り扱いのない商品やサービス、エンターテインメント情報、地域情報なども配信する。ローソン店頭での効果測定に加え、KDDIが保有する通信・位置情報データ、AI分析技術、さらには約1.2億IDを有するPonta会員などの顧客基盤とも連携。これにより、来店前にスマホアプリの広告で誘客し、来店したお客に店頭サイネージで訴求、その後の行動変容まで追いかける生活動線一貫のマーケティングを実現する。

 さらに、三菱商事が有するリテール・食品・消費財などの事業ネットワークやサプライチェーンとも連携し、メーカーの販促・商品開発支援や、需要予測などへのデータ活用も推進。エコシステム構築で事業のさらなる拡大を目指す。将来的には、他小売事業者へのサイネージ設置拡大なども視野に入れる。

 ファミマ、セブンに次いで、ローソンも参戦することで、今後リテールメディア戦略はコンビニを語るうえで欠かせないものとなりそうだ。