AI覇権を狙うアリババ

 今年に入り、中国の大手EC企業は相次いでAIを活用した事業展開を加速させている。アリババ、京東(ジンドン)、抖音(ドウイン)の3大プラットフォーマーは、AIを新たな競争軸として激しい主導権争いを繰り広げている。中国EC市場の上半期最大セール「618(6月18日)」においても、価格訴求が依然として各社の定番施策である一方、AIが新たな成長ドライバーとして存在感を高めている。消費者がより合理的な購買判断を重視する中で、AIは従来の裏方的な役割から前面へと躍り出て、ECの成長を支える重要な差別化要素となりつつある。

 5月11日、アリババは、618商戦に合わせ、自社開発の生成AIである「千問(Qwen)」とECプラットフォーム「淘宝(タオバオ)」(冒頭写真)を全面的に連携させると発表した。これにより、ユーザーがAIを通じて商品選択から、価格比較、注文、アフターサービスまでを一貫して利用できるようになった。また、千問アプリ内でも淘宝の商品を検索・比較・購入できるほか、淘宝アプリ下部のメッセージ欄の中には「千問AIショッピングアシスタント」の入り口が新設された。AI試着やAI割引計算、AI安値商品の購入支援など、多様なAIショッピング機能が利用可能となっている。

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