アルバートソンズ・カンパニーズは12月3日、食品買物のデジタルトランスフォーメーション(DX)を大きく前進させる新サービスとして、「アルバートソンズAIショッピングアシスタント」 を発売した。
今年初めに投入した対話型ツール「アスクAI(Ask AI)」の成功を基盤に、より高度なエージェント型コマースへ踏み込む。従来の検索型サービスとは異なり、レシピの読み込みからカート投入までの複雑なプロセスを数分で実行できる点が特徴である。
このアシスタントは、アルバートソンズAI、セーフウェイAI、ヴォンズAI、ジュエル・オスコAI など、同社傘下企業の主要バナーサイトで利用可能となった。
平均46分の買物を4分に
新アシスタントは オープンAIモデル を活用し、平均46分かかるとされる食品買物時間を、最短4分まで短縮することを目指している。顧客はブラウザ上で献立作成、必需品補充、新商品発見、レシピの読み込みといった工程を一括して処理できる。
具体的な機能は以下のとおり。
・迅速な補充:頻繁に購入する商品を即時に再注文。
・献立作成:重複食材を除去しつつ、1週間分の献立と買物リストを自動生成。
・リスト購入:手書きリストの入力・画像アップロードで、AIが最適商品を提案。
・冷蔵庫内確認:冷蔵庫の余り物からレシピを提案し、食品ロスを抑制。
・レシピ購入:レシピURLや画像から必要な食材を即時カートに追加。
・イベント向け提案:季節イベントなどをテーマに商品アイデアを提示。
アルバートソンズのデジタルカスタマーエクスペリエンス担当上級副社長のジル・パブロヴィッチ氏は、「AIを顧客体験全体に展開することで、これまでより速く、簡単で、楽しい買物を実現する。AIショッピングアシスタントはその大きな一歩であり、今後も新しい機能を追加していく」と語る。同氏はまた、AIが双方向対話を通じて顧客の状況をより深く理解し、「6人分の食事だが翌日に残したい」「1人はベジタリアン」といった細かい条件にも即応できる点を強調した。
アルバートソンズは2026年初頭、同アシスタントをバナー各社のモバイルアプリへ拡大する予定である。また今後追加される機能として、①予算最適化、②店内の棚位置ナビゲーション、③音声操作への対応、が予定されている。複数エージェントを組み合わせたアーキテクチャにより、将来的には他社アプリなど外部サービスとの接続も可能になる見通しだ。




















