ディスカウントストアの「越境」拡大が広がっている。
OICグループ傘下の食品スーパー・ロピアは11月26日、静岡県1号店となる「ロピア浜松プラザフレスポ店」を浜松市内にオープンした。場所は商業施設「浜松プラザフレスポ」の1階で、今年3月に閉店したフードマーケットマムの跡地だ。若年ファミリーをターゲットとした、安さの演出や「デカ盛り」の惣菜、独自切り口のPBが同社のウリ。こうしたMDが初進出のエリアで受け入れられるか、注目が集まる。
また翌11月27日、九州地盤のスーパー・トライアルカンパニーも静岡1号店「スーパーセンタートライアル浜松若林店」を同市内にオープンした。こちらはパチンコ店の跡地だ。24時間営業による利便性のほか、レジカートやAIカメラを導入したスマートストアとして新しい購買体験の提供を掲げている。
ロピア、トライアルの両社は共に北海道から九州(ロピアは沖縄)まで店舗があり、足元でさらなる商勢圏拡大を推進している。今回の新店同士の距離は車で30分ほど離れているが、それぞれの店の周辺には、地場に根付くマックスバリュ東海や遠鉄ストア、地場ドラッグの杏林堂などの店舗が林立している。県外資本企業の乱入は、地元企業の価格・MDに影響を及ぼす可能性があり、またこうした衝突エリアは今後さらに増えそうな気配がある。