ガソリンスタンドでは白いコメは売れなかった

「ついにアマゾンが処方薬のところまで手を突っ込んできたのか」。7月下旬、ドラッグストア、製薬会社、医薬品卸の間で数年間くすぶり続けてきた噂話がついに現実のものとなった。感慨深く語るのは医薬品卸の長老だ。この日、アマゾンジャパンは有力ドラッグストア9社、それと約2500社の薬局と連携し、同社のアプリ上で処方薬の販売を始めたと発表した。連携するドラッグストアの選に漏れた企業の一部からは「なぜ、我が社が入れなかったのか」と怨嗟の声が漏れてきた。

「アマゾン・ファーマシー」と呼ぶ新サービスの概要はこうだ。患者は病院、診療所などの医療機関で医者の診療を受け、そこが作製した電子処方箋をアマゾン専用のショッピングアプリに登録する。アマゾンが提携するドラッグストアや薬局の薬剤師からオンラインで服薬指導を受け、薬を指定した場所(自宅や職場など)に届けてもらう。すでにアマゾンは米国でオンライン診療や処方薬をネットで注文し、届けるサービスを手掛けており、ついに黒い船がやってきたことになる。

この記事の購読は有料購読会員に限定されています。
まだ会員登録がお済みでない方はこちらから登録ください。
有料購読申込

すでに会員の方はこちらから