ミニストップは7月29日、ミニストップ ポケット サンイースト辰巳店(東京都江東区・冒頭写真)にて、ウォークスルー型のレジレス店舗の実証実験を開始した。

 今回の取り組みは、“手に取った商品をそのまま持ち帰れる”店舗を構築することで、購買体験の向上や運営効率化を検証するというもの。実験の舞台となる「ミニストップ ポケット」は、同社がオフィス・工場・病院・ホテルなどに展開するオフィスコンビニだ。ウォークスルー型店舗の実用化によって、「ポケット」業態の出店拡大も視野に入れている。

 実験は、NTT東日本、NTT東日本グループのテルウェル東日本、セキュアの3社と連携して行う。ウォークスルーを実現するにあたってのソリューションとなるのが、テルウェル東日本とセキュアが提供する「スマートア ウォークスルータイプ <仮称>」だ。店舗内に設置されたセンサー・カメラによって購入商品を検知し、レジ要らずの買い物を可能にする。入店者は専用アプリで事前に決済手段を登録の上、QRコード認証により入店できる。決済はアカウントに紐付けたクレジットカードで行われる仕組みだ。

 スマートアの特徴の一つが、一般的なウォークスルー型店舗で使われる重量センサーを組み込んでいないこと。既存の棚などの什器をそのまま転用できるなど、導入時の初期コスト削減が可能となる。また商品登録などのオペレーションも簡易となるようなシステム設計がなされている。

 店頭では、おにぎりやお菓子・デザート類などの商品を段階的に500SKUまで拡大し、オペレーションや店舗設計などのノウハウの確立を目指す。実証実験は12月23日までのおよそ5カ月間実施する。

 ミニストップは検証の次のステップとして、全国の「ポケット」業態にウォークスルー型の仕組みを導入していくことも検討する。また、職域店舗としての役割を果たしながら一般利用も見込む新たなロケーションの開拓により、さらなる店舗拡大にもつなげる狙いだ。