次の統合に向かう地ならしの1年

 関西フードマーケットの統合作業が新たな局面を迎えようとしている。その契機となるのが7月末の親会社エイチ・ツー・オーリテイリング(H2O)による完全子会社化だ。狙いはH2Oグループのシナジーを最大限生かすことにある。もともと親会社であるH2Oは関西フードマーケットの株式を64%保有していたが、親子上場の利益相反関係もあり、グループシナジーが十分ではなかった。一方で競争環境は厳しさを増しており、H2Oの100%子会社として、より機動的にシナジーを発揮することが今後の成長につながると判断。関西フードマーケットの林克弘社長は、「100%グループ傘下となることで、できることの範囲や連携の度合いが変わってくる。これを機に(統合の)スピードを上げていきたい」と意気込みを語る。

 関西フードマーケットは、イズミヤ、阪急オアシス、関西スーパーマーケットの三つの事業会社を抱える食品スーパー連合として2022年5月に発足。以後、3社の統合によるシナジー発揮を目的とした25年度までの4カ年中計を発表し、そのロードマップに沿って統合作業を進めている。

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