ファミリーマートは5月30日、店舗での勤務や経営の経験がない人でも、1人でフランチャイズ(FC)加盟し、出店できる「ひとり加盟制度」を6月から開始すると発表した。

 これまでファミリーマートでは、オーナーが本部から土地や建物の提供を受けて出店する場合、同居している夫婦や親子といった2人1組による専業をFC加盟の基本的な条件としていた。1人での出店も可能ではあったが、その場合はオーナーが土地・建物を負担していることや、ファミリーマートで一定期間の勤務経験があることなどが必要だった。

 新制度の導入によって、今後は全くの未経験者でも1人でFC店契約が結べるようになる。オーナーの経験不足をカバーする方策としては、開店前後最大24日間、SVとは別の担当社員をつけ、レジ・接客・発注などの業務をOJTでフォローするほか、スタッフの募集・育成などに支援金を出すなど、従来より手厚いサポート体制を設ける。

 新制度の立ち上げは、単身世帯の増加、労働力人口の減少といった時代の変化への対応に加え、現在加盟を検討している人からの要望に応えたもの。今後はこれまでFCオーナーという仕事が選択肢になかった人にも興味をもってもらうことで、安定的な人材確保、出店増へとつなげる狙いだ。