まるで積み木かおもちゃのブロックで組み立てられたような次世代のスーパーマーケットがドイツに姿を現しつつある。

 ドイツのディスカウントスーパー最大手エデカの流通ネットワークを形成している全独7地域の卸売業者(地域会社)のうち最大のエデカ・ミンデン・ハノーファー(売上高約113億ユーロ、従業員約7万5800人)が、2025年春にオープンする予定のブラウンシュヴァイク西部の約1100㎡の新店舗は、ドイツ初のリサイクル可能なスーパーマーケットとなる。

 同社が新店舗に採用するのは、トリクブリック社が開発した「トリクブリック木材構造システム」。木製の建築ブロックを互いに重ね合わせ、ブナ材のダボを使って連結固定するもので、内壁と外壁を完全に解体することができ、建設中に乾燥時間を考慮する必要もないという。

柔軟で革新的な木造建築システム

 さらなる利点として、工期が短くなり、壁のデザインにも柔軟性が発揮できる。例えば、石積みのように後から開口部を設けることも可能だ。木造軸組工法など他の木造建築工法に比べると、店舗改装に伴う構造変更にも容易に対応できる。

 壁構造だけでなく、屋根もすべて木造で計画されている。屋根構造には、通常の台形鋼板の代わりに多層木質パネルが使用される。構造システムを変更することで、基礎が小さくなり、二酸化炭素を大量に排出するコンクリートの節約につながる。ファサード(建築物正面部のデザイン)も木造で計画されている。

 エデカ・ミンデン・ハノーバーのプロジェクト・マネージャー、ベン・バロン氏は「これは、従来の工法と比較して、建物の建設中に発生する CO₂ 排出量が約 50%削減できる。他の木造建築工法とは異なり、ブロックの原材料は焼却されることの多い樹木の弱った木や傷んだ木から作られている。持続可能な建築のショーケース・プロジェクトでもある」と語る。

 エデカの店舗に義務付けられている太陽光発電システムも設置されるほか、洗練された計測・制御・調整技術が導入され、物件内のすべてのエネルギー消費を効率的に監視・制御することになっている。

 (トップ画像著作権:TRIQBRIQ AG)