商品設計で行き着いたスカスカ商品撲滅
「パレット配送からパレット物流への転換」。シジシージャパン(CGC)の2024年物流危機対応策は、これに尽きる。パレット化はドライバーの荷役削減に不可欠な手法。だが、バラ積みで運んでいたものを単純にパレット配送にすると、ダンボールに隙間ができたり、パレットの上が空いたりと、積載効率が大きく落ちる。CGCが目指すのは、T11型パレットを標準形に定め、それに合わせた商品設計に始まり、ダンボールのモジュール化、パレット単位発注、最適輸送ロットでトラックから倉庫に運び込むパレチゼーションの推進。一気通貫の標準化でパレット物流を実現、トラック運送の生産性を飛躍的に高めるところにある。
「パレットに応じた商品設計にしようとすると、まずダンボールに隙間なく入れるために、商品の大きさ、商品の入れ方は縦にするか横にするかなど、商品の形を変えねばならない」。CGCの執行役員奥田潔商品本部物流事業部長は、商品設計変更とダンボールのモジュール化がパレット物流実現の一丁目一番地と説明。さらに「包装サイズと内容量のギャップが大きいスカスカ商品の改善にもつながった」と明かす。