10年後には20~30代となり、経済活動の主役へと躍り出る「Z世代」。本連載では、Z世代にホットなモノ・コトを取り上げ、展開する企業の戦略や、なぜZ世代に刺さっているのかを調査。見えづらいZ世代のニーズや生態を掘り起こすとともに、若者から広がる“ニュートレンド”が、今後の“ニュースタンダード”になり得る可能性を探る。今回のテーマはずばりゲーム・eスポーツだ。新市場の取り込みに積極的な動きを見せるJ.フロントリテイリングとグループ企業にフォーカス。前・中・後編にわたって、取り組みをレポートする。

熱狂!渋谷パルコでの決勝戦

「さあ……どうだ……どうだ? ――決まった!」

 11月11日、渋谷パルコ最上階のホールは熱気に包まれていた。大画面のモニター内で繰り広げられるのは、人気戦闘ゲーム「VALORANT(ヴァロラント)」のチーム対抗戦だ。同大会は選抜されたプロ選手が4つのチームに分かれ、ツアー形式で対戦。名古屋・大阪の予選を勝ち上がった2チームがこの日、雌雄を決しようとしていた。 その模様を固唾をのんで見守るのは、観客席を埋め尽くす10代、20代のゲームファンだ。

 ヴァロラントは攻撃側と防衛側に分かれ、銃撃戦を展開するゲームだ。頭に一発を食らうとダウン。足音すらうかつに立てられないシビアな撃ち合いが勝負を分ける。壇上の選手たちはヘッドセットで声を掛け合い、華麗な手さばきでパソコンを操作、攻めに守りに颯爽と立ち回る。決勝戦は2本先手。1試合目を制したレッドチームが2試合目も押していた。最終的に、この日ノリにのっていたMedusa選手が1対2の不利な状況を冷静にさばき、ゲームセット。瞬間、鳴り響く割れんばかりの拍手と歓声。会場には今日一番の熱狂が渦巻いていた。

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