スーパーバリュー(SV)は11月8日、親会社であるOICグループ(旧ロピア・ホールディングス)に業務委託料を払うことで合意したと発表した。 

 契約期間は来年の10月31日まで。その期間中、業務委託の対価として、SVの過去1年間の売上高の1%分を12等分し、毎月OIC側に支払う。初年度の対価は年間約6億8000万円(毎月約5600万円)。契約は1年毎に更新される。 

 8日の取締役会で、OICと経営及び業務の指導に関する業務委託契約を結ぶことを決めた。SVは昨年7月にOICグループ入りし、ロピアからの人的支援や、商品面などのグループ機能を通じて業務改善につなげている。一方でロピア側も出店エリアを急拡大しており、人的資源に限りがあることから、OIC側がSVに今回の業務委託契約を打診した。 

 SV側の発表によれば「当社が適切な対価を支払わずに、親会社及び親会社グループから、経営支援・人的支援を継続して受けることは難しい状況」として、仮にOIC側の経営指導が打ち切られると、売上高の改善や収益構造の改善は達成できず、店舗改装は中断され、取引金融機関からの協力体制も得られなくなるなど、「事業の継続が著しく困難になると考えられる」とした。委託料を支払うことで経営支援にコミットしてもらい、実効性の高い施策を推進することができるようになるという。 

 ただ足元のSVの業績は厳しい。10月に発表した2024年2月期中間決算は9億円の営業赤字だ。期末業績は「合理的な算定が難しい」として、いまだ予想を公表していない。 

 SVはさらに営業利益率が1%落ちることになるだけに、その分を補ってなお利益を出せる体質への転換が求められることになる。