イトーヨーカ堂は、11月4日から、専用リターナブルボトル(回収容器)を使った食用油の回収を関西地域で初めて「イトーヨーカドー津久野店」で開始した。サービスカウンターで専用の回収容器を提供。お客がこれに使用済みの食用油を入れてサービスカウンターもしくは専用回収器に持ち込む仕組み。
回収容器はENEOSが提供し、回収した家庭系廃食用油は、植田油脂(大阪府大東市)が回収・リサイクル処理して、石鹸やインク溶剤などの製造に活用される。また、「大阪・関西万博」の会場建設での建設機器やディーゼル車両の軽油の代替として活用することも検討しているという。
イトーヨーカ堂によれば、家庭系廃食用油は日本全体で年間約10万トン発生しており、ほとんどが再利用されず可燃ごみとして廃棄されている一方で、廃食用油はバイオ燃料やインク溶剤等に原料として活用できる。そこで、専用容器での廃食油回収の実証実験を今年2月から吉川油脂(栃木県佐野市)やENEOSと協力して、「イトーヨーカドーネットスーパー西日暮里店」で開始。ネットスーパーの注文品の配達時に回収容器の配達や廃食油の回収を行っている。
同社は、将来的には回収された廃食用油を持続可能な航空燃料(SAF)の原料として活用することを目指しているという。
(トップ画面は、回収容器)