露地栽培の約80倍の生産効率を実現

 農業の工業化とはまさしくこれか。セブンイレブンのみらいデリ「ロメインレタスのシーザーサラダ」を作る舞台ファームが運営するレタス工場「美里グリーンベース」(宮城県美里町)の景観と育苗から栽培までの自動管理システムを目の当たりにすると、それが現実のものとして迫ってくる。建物面積は5万1364㎡。建物の周囲は白い壁で囲まれ支柱も白、天井は透過性の高いガラスが使われハウス内は白一色。広大なグリーンハウスの中で隙間なく整然と並ぶレタスとのコントラストは幻想的ですらある。

 レタスの生育は、コンピューターによる自動管理で行われている。育苗の後の定植、栽培、収穫まで使われるのは樋状のガター。1列に50個の四角形の穴があり、ここに栄養素が詰まった土で固められた苗床が50個単位で次々入れられ、ガター12本分、計600株が一気に植えられる。後は舞台ムービングシステムに乗って、自動栽培、収穫への旅に出る。生育の管理は11段階に分かれ、レタスの成長に合わせてガターの幅が自動で拡大、液肥も自動管理でUV殺菌・バイオフィルム除去、灌漑も育苗ステージごとに対応している。生育の旅が終わるのは播種から約50日後。1日3万から4万株のレタスが生産される。

どこまでも続くレタスの列が圧巻だ
栽培から収穫までの旅に出る

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