「売り上げ1兆円近くって言ったって、どうせ弱弱連合でしょ」。大手食品スーパー(SM)首脳がそう切り捨てるのは、いなげやのUSMH(ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス)入りだ。

 いなげやは東京都立川市に本社を構え、東京西部を中心にSM133店、ドラッグストアのウェルパークを143店展開する売上高2500億円規模の大手SM企業だ。

 そのいなげやがマルエツ、カスミ、マックスバリュ関東の3社で構成するUSMHに加わることを決断した。USMHは同じく首都圏を地盤にSM530店を展開。売上高は7000億円で、これにいなげやが合流することで売上高は9500億円規模まで引き上がる。GMS(総合スーパー)業態を持たない純粋SM企業としては、ライフコーポレーション(7600億円)を抜いて国内首位となる。

 それにもかかわらず、冒頭のような評価がSM首脳のみならず、業界内でも多く指摘されるのは、ひとえに稼ぐ力が乏しいからだ。

この記事の購読は有料購読会員に限定されています。
まだ会員登録がお済みでない方はこちらから登録ください。
有料購読申込

すでに会員の方はこちらから