DXやオムニチャネルを進めたいと考える企業経営者やDX推進の関係者を対象としたイベント「オムニチャネルDay」(日本オムニチャネル協会主催)が3月10日開かれた。

「業界の壁を超えた共創」をテーマに掲げた同イベントでは、冒頭、北尾吉孝SBIホールディングス(HD)会長兼社長が「金融を核に金融を超える」と題して基調講演を行った。続いてゴールドラットジャパンの岸良裕司CEOが「サプライチェーン成功の鉄則は業界の壁を超えた共創」と題して講演。サプライチェーンでは各ステークホルダーによって部分最適となっているオペレーションを全体最適に変える必要があると指摘。そのためにも業界の壁を超えた共創によるDXの推進を呼びかけた。

 その後、作詞家で音楽プロデューサーの秋元康氏が「エンターテインメントが生み出すビジネス共創」をテーマに特別講演を行った。サイボウズの青野慶久社長が「内製による人材リスキリングは組織DXを加速させる」と題して講演した。

 外食業からはロイヤルHDの菊池唯夫会長が「未来を左右する外食のDXとは?」をテーマに自宅からリモートで講演。食の市場は従来、外食、中食、内食が別市場と認知されていたが、コロナ禍でその垣根が喪失。時間と場所の制約から解放され、好きな時間に好きな場所で好きなものを食べるスタイルが確立したと主張した。また損益分岐点が大きく変化。従来は人の数で調整していたが、コロナの影響が弱まり人手不足が再び深刻化したことでその機能が低下、解消手段がDXに置き換わりつつあると指摘する。菊池会長は、「DXによる産業構造の改革が不可欠だ」と訴えた。

 小売業ではカスミの山本慎一郎社長(冒頭写真)が登壇した。講演のテーマは「従来の小売りを越えるための研究開発とマインドチェンジ」。山本社長は、ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス(USMH)で取り組んできたプロジェクトのうち、「スキャン&ゴー」を詳しく紹介。また昨年開店した新業態「ブランデ」について「アップデートを続けている。R&Dは終わらないものと考えている」として、引き続き取り組んでいく考えを示した。

 最後に協会の鈴木康弘会長が登場し、「日本オムニチャネル協会2023年度の挑戦」をテーマに総会講演を行った。鈴木会長は、「今年は部会活動、勉強会、交流会、セミナーを積極的に行い、DX推進を検討している経営者や責任者を支援していきたい」と意欲を示した。

鈴木康弘会長が 「日本オムニチャネル協会2023年度の挑戦」 をテーマに講演