ファミリーマートは2月28日より、従来のコッペパンをリニューアルし「生コッペパン」として発売した。味種は「たまご」と「あん&バター入りホイップ」の2種類で、ともに128円(税込138円)。リニューアルにより、1.5倍の売り上げ目標を掲げている。
同社は中食の各カテゴリーで定番商品づくりに取り組んでいる。パンのカテゴリーではこれまでカレーパン、メロンパン、クリームパンなどでリニューアルを実施し、ヒットにつなげてきた。
今回注目したのは、給食のイメージが強く、幅広い世代で親しまれてきたコッペパンだ。「コッペパンという共通の話題で、世代間のコミュニケーションをつなぐ架け橋になりたい」と足立光エグゼクティブ・ディレクターCMO兼マーケティング本部長は語る。
特にこだわったのが生地だ。コッペパンは「生地がぱさぱさ」「口の中の水分を持っていかれる」など、ネガティブなイメージが付きまとう。そこでたまごの生地のほうは、生クリームを加え、さらに水分量を多く含ませて焼き上げることでしっとりもちっとした食感に仕上げた。
あん&バター入りホイップのパンは、くちどけを重視。生地を丁寧に捏ね上げ、通常の3倍の時間をかけて休ませ、低温、短時間で焼き上げた。これまでのコッペパンの生地と比べてたまごの量を約8倍、マーガリン量を約15倍使用したブリオッシュ生地に生クリームを加えて、しっとりくちどけのよい食感を楽しめるという。
商品告知では、同日より俳優の吉田鋼太郎、八木莉可子の2氏のCMをテレビとユーチューブにて放映する。店頭ではパン1個購入で次回パンが20円引きとなるクーポンも配布する。
発表会には細見研介社長も登壇した。細見社長は「昨年は多くの商品の価格改定を余儀なくされた。改定以後も引き続き客数、日商、客単価の重要指標で成長を続けられている。これは加盟店さんと一丸となり、店舗QSCを徹底しつつ、付加価値の高い商品開発を継続できたことがお客様から支持いただいたものと感謝している。23年度も価格以上の価値を感じていただく開発方針をしっかり継続していきたい」と力を込めた。