今年、エスビー食品が創業100周年を迎えた。1923年、創業者の山崎峯次郎氏が日本で初めて国産カレー粉の製造に成功し、同社の前身となる「日賀志屋」を創業。その後、日本初の家庭用カレー粉「ヒドリ印カレー粉」や「白缶カレー粉」の発売を経て、創業以来培ってきたノウハウの集大成として「赤缶カレー粉」を市場に送り出した。100周年という大きな節目を迎えるにあたり、新たなコーポレートメッセージ「そこに、スパイス&ハーブ」を制定。このコーポレートメッセージの下、スパイスとハーブを核とした事業展開により、世界の食卓に健康と幸せを届けるとともに、地球環境保全にも貢献していく。 今回の春夏商品では新商品36アイテム(エリア限定品含む)、リフレッシュ品38アイテムの合計74アイテムをラインアップ。発売後1年間の売り上げ合計目標(小売りベース)は137億円を目指す。

社内公募から選ばれた創業100周年記念商品

 春夏商品の中で創業100周年記念商品として、同社の原点とも社内公募から選ばれた創業100周年記念商品いえるカレー粉に関連した「カレー粉スティック」と「S&B 赤缶カレーパウダールウ 中辛」の2品を発売する。両商品は社内公募で集まった850件以上のアイデアから選ばれて商品化された。

 カレー粉スティックは、文字通り「赤缶カレー粉」のスティックタイプ。カレー粉には「使い切れない」「粉が散らばる」など使い勝手に関する不満が一部存在していたこと、また小容量・小分けのニーズが既存の同形態調味料商品の購入意向と同様に高かったことから開発された。1本当たり、使い切りやすいサイズの小さじ1杯分(2g)。30種類以上のスパイスとハーブを絶妙なバランスで調合し、こだわりの製法で仕上げており、個包装でいつでも開けたての香りを楽しめる。

 炒め物や和え物、料理の下味などスティックタイプの利点を生かし、多様なメニューに利用できる。パッケージ裏面にはスパイスチキンカレーやカレー焼きそばなど、軽量せずにスティック1本でできるメニューを複数提案。利便性と使い切りの安心感を兼ね備えた商品で若年層を中心としたトライアルユーザーを獲得し、市場のすそ野拡大を図る。

 S&B赤缶カレーパウダールウ 中辛は、パウダールウだからこそ実現できる「赤缶カレー粉」の香りを最大限に生かした香り立ちと、軽やかながらも奥深くスパイシーな味わいが楽しめるカレー。赤缶カレー粉を中心に、うまみや甘みなどの味わいを構成する主原料は、厳選した国産牛のだしと国産炒め玉ねぎなど国産素材にこだわってブレンドした。甘味料・香料を使わずに「赤缶カレー粉」のまとまりのある香りを存分に生かしている。

 同社独自のパウダールウ製法は、熱をかけるとおいしくなる素材と、熱をかけない方がおいしい素材に分けて2段階で仕込むことが特徴。赤缶カレー粉は熱ダメージを抑えるため、後から混合することでその香りを最大限に引き出している。また固形ルウと比べて油脂配合比率が低く、さらに小麦粉不使用のため、深みがありながら軽やかな味わいを実現した。創業100周年記念商品2品の発売で、市場全体の底上げを図るとともに100周年イヤーを盛り上げていく。

「S&B 赤缶カレーパウダールウ 中辛」「カレー粉スティック」

発売50周年を迎える「ディナーカレー」シリーズ

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