「ユニクロ強気の値上げ」――。ファーストリテイリングが来春夏向けの一部商品の値上げに踏み切る。すでにこの秋冬物からフリースなど約2割の商品を値上げしているが、コロナ禍後に売れている「感動ジャケット」を1000円値上げ、6990円とするなど、今春も本格値上げが続きそうだ。

「安いだけの商品はもう売れない。値上げしても今のところ、影響はない。むしろ好調だ」(柳井正会長兼社長)。このように一見すると柳井会長兼社長の言葉は強気だが、同社は14年に円安や原料高を理由に約5%値上げ、その後大幅減益に沈んだ苦い経験がある。今回は主力のヒートテックで防寒機能を高めたうえで「超極暖」「極暖」は値上げの一方、通常モデルは据え置くなど、メリハリ値上げで過去の失敗に学んでいる。

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