外食の全店売上高がコロナ前を超える

 人流の回復が消費を押し上げている。旅先のホテル、飲食店、小売店などで割引が受けられる「全国旅行支援」の実施や入国者の水際対策の緩和などが後押しし、10月度の流通各社の売り上げは概ね上向き秋以降、外食の持ち直しの力強さが増している。日本フードサービス協会がまとめた外食産業市場動向調査によると、2022年10月の全店売上高の前年同月比は14.8%増、19年比でも5.5%増となりコロナ禍以降初めてプラスに転じた。

 11月の既存店売り上げも堅調に推移した。政府の全国旅行支援や水際対策緩和による人流活発化、価格改定による客単価増が後押し。不祥事と脱・1皿100円が響く回転寿司だけが唯一振るわないが、ファミレスはすかいらーくホールディングス(HD)を筆頭に、表にないサイゼリヤ、ジョイフル、ロイヤルHDも含めておおよそ前年比1~2割増。中でジョイフル、ロイヤルHDはコロナ前の水準も上回った。居酒屋の鳥貴族も前年比2割超の増収となり、18年11月度との比較でも93%まで戻っている。

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