月の後半にかけて百貨店、外食を中心に客足鈍化
「第7波」の猛威が続いている。小康状態にあったコロナ感染者数が7月半ばから一気に増加。7月23日には全国で20万人を突破した。政府の行動制限は回避されたものの、一部で慎重な消費志向が高まり、7月は下旬にかけて百貨店、ショッピングセンター、外食などで客足が鈍化。回復基調に影を落としている。
百貨店の7月度業績はおしなべて前年比1割強の増収となった。引き続きラグジュアリーが好調だったことに加え、今年は梅雨明けが早く、気温も高かったことから夏物衣料もよく動いた。一方で、中旬以降はコロナの再拡大で客数に減少傾向が見られた。阪急阪神百貨店は、「月の中頃までは2桁増だった売り上げの伸びが中旬以降失速した」という。8月はコロナ再拡大の影響が月間を通して出てくると見られるが、その中で各社立て直してきた業績を守り切れるか。近年の改革の成果が試される正念場となりそうだ。