小売業の特徴を訴求するSPB開発受託を推進

 マスクなどのコロナ関連商品の需要が急伸した前年度の反動減が響き、大木ヘルスケアホールディングス(HD)の2021年度決算は、増収大幅減益となった。コロナ関連品の売り上げ減を他の商品でカバーできなかったことから、粗利益が前年より1割以上減少。これに販管費の増加も加わり、営業利益は、同78.6%減と大きく落ち込んだ。松井秀正社長は、「ビジネスモデルの変革を進める中で、利益管理が甘くなってしまった部分があった」と反省。下期から業務改革に乗り出し、利益管理を徹底するとともに、卸機能の再定義も始めた。

 卸の再定義を行うのは、卸の存在価値が薄れているという危機感からだ。「メーカーさんが作った商品を小売業さんに届けるという側面だけを見て、卸は不要だという声は多い。しかし、本来、日本の卸売業は、物流から金融、商品管理、店舗管理、マーケティングまで様々な役割を担っている。これら卸売業の機能を再定義し、それぞれの機能にかかるコストを営業マンがしっかり認識した上で、取引先に対して適切な提案ができるようにすることが重要」と松井社長は強調する。

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