イオンは6月21日、PBトップバリュの価格を据え置いていた約5000品目について、3品目を除き、据え置きを継続すると発表した。

 原料やエネルギーの高騰、急激な円安による値上げ圧力に対し、精緻な商品生産計画、加工食品の取引先調達原料の自社調達への切り替え、包材の減量など、取引先との取り組みにより現行価格を維持できると判断した。

 7月4日から値上げとなるのは、いずれもトップバリュベストプライスのマヨネーズ、ノンフライ麺、外箱を省いたティシューペーパーの3品目。マヨネーズは原料の7割を占める油脂、ノンフライ麺は麺の原材料である小麦や馬鈴薯でんぷんの値上がりを受けたもの。ティッシュは円安と輸入物流費の高騰が要因だ。

7月4日より値上げとなる「外箱を省いたティシューペーパー」

 今回は価格維持の期限を定めていない。イオントップバリュの和田浩二取締役マーケティング本部長は「原料相場が不透明であることから、単品ごとに精査していく」としており、値上げを決めた商品は随時店頭で告知する。ただし「(価格維持のために)最後まで戦いたい」(和田本部長)としている。

 イオンは昨年9月にPBの食品3000品目の価格据え置きを開始。今年1月には日用品など2000品目も追加し、計5000品目の価格凍結を6月末まで継続するとしていた。7月以降の価格据え置きの継続が、小売業界で新たな波紋を呼ぶことは確実だ。