イオンタウン、イオンリテール、旭市の三者は3月28日、千葉県旭市で4月23日に開業するイオンタウン旭の概要を発表した。
イオンタウン旭は、敷地面積2万4897㎡、総賃貸面積1万1739㎡。鉄骨2階建てで、1階に核テナントのイオンスタイル旭中央、2階に多世代交流施設の「おひさまテラス」が入るほか、18の専門店が入居する。基本商圏は車で15分圏の約2万1000世帯、人口5万4000人。開業後の目標来客数は平日5000人、休日6000人、年間200万人を目指す。
イオンタウン旭は、旭市が推進するまちづくりにおいて中核的な役割を担う商業施設となる。同市では千葉県東総地域の基幹病院である旭中央病院と、道の駅「季楽里あさひ」を含むエリアを中心にまちづくりを推進しており、2018年度にまちづくり構想に基づき民間事業者から事業計画を公募。その中からイオンタウンを含む4者の事業計画が選出され、20年に事業基本協定を締結している。イオンタウン旭を含む土地区画は旭中央病院と隣接しており、23年度以降には特別養護老人ホームや高齢者向け住宅、移住者向け住宅なども整備される計画だ。
その中で、イオンタウン旭は施設コンセプトを「地域とともに『楽しく健康になる』ための持続可能な多世代拠点づくり ウェルネスタウンASAHI」と設定。2階のおひさまテラスは、イオンタウンが旭市に賃借し、また運営についてもイオンタウンが指定管理者となることで、地域の交流の場となることを目指す。施設内にはキッチンスタジオやライブラリー、クラフトルームなどを設ける。
1階のイオンスタイル旭中央は、食品とHBCが中心。調剤薬局は同社最大級の規模を計画しており、錠剤、水剤、粉剤の3種にそれぞれ対応した調剤ロボットを導入する。また介護事業者と連携した健康イベントを定期的に開催する。食品では減塩、糖質オフなどのメニューを強化する方針。また5月20日からネットスーパー、移動販売車事業も始める計画だ。
説明会でイオンタウンの加藤久誠社長は「行政は日本全国至るところで同じような課題を抱えている。地域連携は当社商業施設の最大の特徴として位置づけていかないといけない。今回旭市と同じ思いを共有できた。これを何としてでも成功させて、全国各地で地域の課題解決を共にやっていけるような組織体、運営ノウハウを持てるようにしたい」と抱負を述べた。